夏がやってきました。蚊取り線香の季節ですね。

我が家では、渦巻き型の蚊取り線香を使っていますが、ちょっと前までは電池式のマットタイプのも使っていました。煙が出ないのに蚊を落とすのはどうなっているのかと調べてみました。

 

蚊取り線香の発明

1890年に大日本除虫菊(金鳥ブランドの会社です。)の創始者、上山英一郎氏が、「金鳥香」という棒状の蚊取り線香を発明しました。

しかし、棒状では折れやすく長くすることも困難で煙の効果は1時間程だったそうです。当時は、疫病が蔓延し蚊やノミに悩まされている人々を救おうと、英一郎氏は、長時間効果のある蚊取り線香を作りたいと強く願っていました。

その時、英一郎氏の妻のゆきさんが、「だったら渦巻き状にしたら」とのひと言で形状を変更し、試行錯誤の結果1902年に渦巻き状の蚊取り線香が発売されました。

内助の功ですね、ちょっとした思いつきが今では日本の夏の風物詩にもなっているのですね。それにしても発明から12年の開発期間なので英一郎氏の意志も強かったのだろうと想像できます。

こうして開発・発売された渦巻き状の蚊取り線香は、棒状のものに比べて折れにくく、長時間持ってくれる画期的な商品でした。その長さは約75cmで人の平均睡眠時間である7時間燃え続けるのだそうです。

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蚊取り線香と無煙の蚊取り器

最近は、無煙のマット式やリキッドタイプの蚊取り器が使われだして蚊取り線香は売り上げの半分以下になっているようです。

ただ、どりらも蚊を落とすしくみは同じで、ピレスロイドと言う殺虫成分を空気中に拡散させるのだそうです。

蚊取り線香は、木くずなどをデンプンでつなぎ、ピレスロイドを混入させて作ります。線香を燃焼させると、ピレスロイドが煙として拡散させるのですね。線香の燃える温度は700度程度でピレスロイドは170度前後で出るんだそうです。

電気蚊取り器は、ピレスロイドが170度で出るので電気で温度を上げてピレスロイドを出すのです。同じ広さなら効果に違いはないようで、蚊取り線香は煙で運ぶため。早く広くまで届くようです。

昔ながらの開放的な日本家屋には蚊取り線香、マンションなどの機密性の高い家屋は電気蚊取り器がよいようです。

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蚊取り線香の原料

蚊取り線香の原料は、以前は、「除虫菊」がだったのですが、戦後の食糧難時代に除虫菊畑はイモや野菜を作る畑になってしまいました。今では観光用に最初に栽培された和歌山県に残っているそうです。

今では合成したピレスロイドを使っているのですね。
ちなみにピレスロイドは、昆虫類・爬虫類・両生類の神経細胞上の受容体に作用する神経毒で、哺乳類、鳥類の受容体への作用は弱く安全性の高い殺虫剤です。これなら赤ちゃんなどのいる家庭でも安心して使えますね。