壬生寺京都市の壬生寺は、律宗大本山の寺院です。平安時代に三井寺の僧快賢が地蔵菩薩を祀って建てました。律宗の総本山は、別記事で紹介した唐招提寺です。唐招提寺江戸時代の幕末には、新撰組(当初は「壬生浪士組」と言いました。)の本拠が壬生村の八木家にあったそうです。 そして壬生寺の境内は、新撰組の調練場に使われ、武芸の訓練が行われました。その縁で、境内には新撰組局長「近藤勇」の銅像や、新撰組隊士の墓「壬生塚」があります。新撰組ファンにはうれしいかもですね。 壬生狂言
壬生狂言は、約700年前の鎌倉時代に壬生寺を中興した円覚上人が始めたものです。
拡声器のない時代に、民衆に分かりやすく仏教を説こうとして、身振り手振りの無言劇を採用したそうです。
正しくは「壬生大念仏狂言」と言い、鉦(カネ)の「カン」と言う音と太鼓の「デンデン」と言う音から「壬生さんのカンデンデン」と呼ばれて親しまれています。
壬生狂言は毎年3回行われます。
2月:節分会(せつぶんえ)・節分前日と当日の2日間
4月:大念仏会(だいねんぶつえ)・4月29日から5月5日までの7日間
10月:体育の日までの3日間
狂言演目
演目は30もあり、毎日変わります。
- 愛宕詣り(あたごまいり) ※ 但し、本来は壬生寺ではなく清凉寺の演目。
- 安達が原(あだちがはら)
- 大江山(おおえやま)
- 桶取(おけとり) – 壬生狂言における代表的演目。日本古劇中の傑作であるとされる。左手が3本指の美女が地蔵尊に詣でて、閼伽(あか)の水をくむ。これを見初めた老人(隠居とも大尽とも)が八方、手を尽くしてついには彼女を口説き落とす。そこへ老人の妻である醜婦が来て、嫉妬する。老人は妻を蹴倒して若い美女と逃げる。醜婦は鏡を取って化粧してみるが、自分が醜いので自暴自棄に泣き崩れるというあら筋。
- 大原女(おはらめ)
- 餓鬼角力(がきずもう)
- 蟹殿(かにどん)
- 熊坂(くまさか)
- 賽の河原(さいのかわら)
- 酒蔵金蔵(さけぐらかねぐら)
- 節分(せつぶん)- 2月の節分会で上演される演目。節分の鬼を豆によって退治する話。
- 大仏供養(だいぶつくよう)
- 大黒狩(だいこくがり)
- 玉藻前(たまものまえ)
- 土蜘蛛(つちぐも)
- 道成寺(どうじょうじ)
- 鵺(ぬえ)
- 橋弁慶(はしべんけい)
- 花折(はなおり)
- 花盗人(はなぬすびと)
- 舟弁慶(ふなべんけい)
- 炮烙割り(ほうらくわり)- 4月の大念仏会の公演では、必ず毎日の最初に催される演目であり、2月の節分会の際に奉納された炮烙が、この演目の最後に割られる。炮烙が割れると願い事が成就するとされている。
- 堀川御所(ほりかわごしょ)
- 本能寺(ほんのうじ)
- 棒振(ぼうふり)
- 紅葉狩(もみじがり)
- 山端とろろ(やまばなとろろ)
- 湯立(ゆたて)
- 夜討曽我(ようちそが)
- 羅生門(らしょうもん)
http://ja.wikipedia.org/wiki/壬生狂言(2014年5月2日 (金) 02:05)より引用
壬生寺ホームページ
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