ちょっと知りたい雑学

街路樹の歴史、由来、種類

街路樹について調べました。

街路樹の歴史と由来

歴史的にもっとも古いとされるのは3000年前にヒマラヤ山麓に作られたグランドトランクの街路樹だそうです。

中国でも2500年前の周の時代に街路樹や並木が作られていました、
日本では、6世紀後半、敏達天皇の時代にクワの並木が、8世紀の聖武天皇時代には平城京にタチバナやヤナギの並木を作りました。

同じく8世紀初め頃の光明皇后は、貧しい人々が飢えないようにと都大路にナシとモモの並木を作られたと言われています。古き時代から天皇を中心とした日本的民主主義があったことを教えてくれますね。

奈良時代の759年には、奈良東大寺の僧、善照法師の要請に基づき、果樹を植えるための法律が施行されました。

指定されたのは、東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道の路側でこれが日本最初の街路樹の記録とされています。

善照法師は、遣唐使として唐に留学の経験がありました。そうして唐では、六代皇帝である玄宗の勅命により長安と洛陽を結ぶ道などに果樹が植えられていました。果樹は、夏には繁った葉が日陰を作って暑さを癒し、秋には果実が実り、渇きや飢えを満たしていました。

善照法師は、長安の街を思い浮かべ、奈良の都にも街路樹を植えたいと思ったようです。

 

 

街路樹の現在

現在は、街路樹の目的は都市景観の向上・保全、防風、防塵、防煙、防暑、防火などに役立つとされています。

過去には、果実を食べるためだったものが大きく変わったんですね。そういえばイチョウも実である銀杏の匂いがきついので、実をつけない雄の木だけを植えているので食べるという目的からははずれているのでしょうね。

 

街路樹の種類

日本の街路樹として多いのは、イチョウ57万本、桜49万本、ケヤキ48万本なのだそうです。

他には、ハリエンジュ、ヤナギ、メタセコイヤ、プラタナス、クルミ、ユリノキ、ハナミズキ、カエデ、ポプラ、センダン、シイ、クスノキ、ガジュマル、ヤシなどですね。

街路樹として、木の側からするとありがたい環境ではなく、排気ガスを浴び、狭くてかたい土に植えられるなどの負担があります。また最近では電飾を取り付けられるなどの負担も増えているようです。
なにげなく見ていては気づかないことですね。

街路樹の弊害

森林や公園などと違い、道路沿いの街路樹は、交通の発達した現代では弊害も起こりえます。

風雪・地震・病害による倒木で歩行者に危害を生じたり、通行に支障が出ることがあります。また雨風により落下した枝葉が下水路を詰まらせたりすることも起こります。

生い茂った枝葉が見通しを悪化させたり、信号機を見えにくくするなどもあります。子供や動物の飛び出しなども見えにくくすることがあります。

他にも、根が伸びて道路に凹凸を作ったり、とか、街路樹により道路そのものを狭くするなどがあり、虫が増えるなどはイヤがる人が多いのではないでしょうか。

街路樹を設けるメリットとデメリットを十分に考慮して地域の意見を調整する必要があるのだと思いました。

 

 

 

 

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