ハートネットTV生きたいと言える社会へ、ALS患者、岡部宏生氏の死生観

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7月7日NHK ハートネットTV 生きたいと言える社会へ(2)京都ALS嘱託殺人事件から1年

京都ALS患者嘱託殺人事件では、「動かない身体で生きる意味はない」という当事者の絶望が、社会に深い衝撃を与えた。(番組より)

ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者でNPO法人「境を越えて」の理事長・岡部宏生さんの死生観を読んでみました。

 

ALS(エー・エル・エス)、筋萎縮性側索硬化症。発症すると身体の筋肉が萎縮して徐々に身体が動かなくなり、手足を初め、会話したり笑うなどもできなくなり、最後には呼吸もできなくなってしまう難病、原因不明、治療法がない病気、日本での発症率は年間10万人あたり、1.2人~2.5人とのことです。

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死ぬ権利

発病したころになんで死ぬ権利を認めてくれないのかと強く思っていました。(中略)死ぬ権利を認めるべきだということを言っている人たちは、たくさんいてもおかしくはないと思います。ALSに発症した私もそう思っていたくらいですから。でも、そういっている人の何割が、当事者として考えているでしょうか?(中略)死を認めるべきだということで危険を背負うことになるかも知れない人たちがいることも知ってほしいです。障害者や病気の人たちに圧力になるかもしれないことも分かってほしいです。もっと言えば、死ぬ権利というのは、自殺のことですが、自殺は人が得た権利なのでしょうか?他の生物で自殺はないと思います。
(岡部宏生氏)

当事者じゃないので、難病患者の気持ちがわかるなんて言いません。

「死ぬ権利」と言うのは、「生きる権利」と対比して出てくると思うのですが、この二つって対比して考えることができるのでしょうか?

「生」と「死」と並立していないと思うのです。「死」は「生」がなくなった状態で全部亡くなった状態です。「生」があって初めて「死」があるんじゃないかと思います。それを二つ並立するように考えるからおかしくなる。いまどき、「死後の世界」を信じるのは、ごく一部の宗教に取り憑かれた人位じゃないでしょうか。

生きている「生の世界」が終わる=死=存在がなくなる・・・となって「死後の世界」が始まったり、続いたりするわけではないと思うのです。

 

「なぜ人を殺してはいけないのか」の疑問に行き着いて、これをテーマにした小説を読んだことがあるのですが、そのストーリー少年を殺した犯人が、数年後に亡くなった少年の近親者(兄弟だったように記憶している)に復讐されると言うものでした。つまり、人を殺すと殺された人の家族や友人まで傷つける・・・ような内容だったと記憶しています。

これを拡大解釈すると、そんな人がいたとしての話になりますが、「天涯孤独」で家族はもとより友人も心配してくれる知り合いもいない、そんな人がいたとしたら殺しても構わないことになります。

それはおかしいですよね。家族がいて、友人・知人に尊敬され愛されている人と、生涯独身で数人の知り合いしかいない人とに差があるはずはありません。どちらも人としての存在価値は等しいと思います。

 

生と死

前述の通り考えていて、気づいたのは生きることは権利じゃなくて目的なんじゃないかと言うことでした。

何故生きるのか?生きることが目的だからと考えてみてください。虫を殺したことは誰にもあると思います。害虫に殺虫剤を使ったり、子供の頃、遊びの延長だったり・・・。

その時、虫は生きようともがいています。死ぬまで生きようとします。虫たちに「生きよう」とか「逃げのびよう」などの意思があるとは思えません。本能的に抵抗し逃げようとしています。

これは生命(生物)の目的が生きること、と考えると辻褄が合うように思います。

動画で見ることのある、肉食獣が獲物を捉えるシーンも同じです。捕食者は、自分が生きのびるために襲いますが、襲われた側も逃げようとする。足の1本を失っても生きようとするでしょう。

 

そう考えると、生きることが目的=義務であり、死はその個体が望んではいけない事のように思います。従って「死ぬ権利」なんてないんじゃないかと思うのです。

 

まぁ、ALS患者に限らず、生死の境目にいるわけではないので傲慢な主張に過ぎないかもしれません。

 

 

まとめ

「7月7日NHK ハートネットTV 生きたいと言える社会へ」からALS患者であり、NPO法人「境を越えて」の理事長・岡部宏生さんのご意見への感想を書いてみました。

同じ立場に立つことなんでできないし、理解することもできませんので、想像に過ぎません。傲慢な意見になったかもしれません。

いずれにしろ、治療法が早急に確立され、救われる日が来ることを待ち望みます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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