重箱読みと湯桶読み、熟字訓と当て字

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漢字には、音読みと訓読みがあります・

「葉」という漢字は、ようと読めば「音読み」に、と読めば「訓読み」になります。

漢字を2文字以上連結させると、音読み、訓読みの他に重箱読み・湯桶読み・熟字訓・当て字と読み方が出てきます。

それぞれは、どうなっているのでしょう。
まとめてみました。

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重箱読み(じゅうばこよみ)

熟語の上の漢字を音読み、下の漢字を訓読みにすることです。

上の漢字を「音読み」に、下の漢字を「訓読み」にしているのでこのように言われます。

上の写真は、「雑木林」です。ぞうは「音読み」、はやしは「訓読み」なので「雑木林」も重箱読みなのです。他に重箱読みの例としては、

  • 音読み(オンよみ)
  • 粗品(ソしな)
  • 役割(ヤクわり)
  • 残高(ザンだか)
  • 桟橋(サンばし)

などがあります。

湯桶読み(ゆとうよみ)

「重箱読み」とは、反対に上の漢字を「訓読み」に下の漢字を「音読み」にするのが「湯桶読み」です。

上の写真は、「雪景色」または「雪化粧」と考えて頂ければ、ゆきは訓読み、けしきは音読みになっています。

「雪化粧」もゆきは訓読み、けしょうが音読みになっていますね。

湯桶読みの例は

  • 身分(みブン)
  • 荷物(にモツ)
  • 消印(けしイン)
  • 雨具(あまグ)
  • 鶏肉(とりニク)

 

しかし、湯桶なんて言葉を日常で使いますか?湯桶読みを荷物読みと変えた方が、現代人には身近なものになると思います。

と思って、我が家の息子(小学4年生)に
「重箱って知ってる?(まさか湯桶を知ってるとは思えないので)」
と聞いてみました。

「なにそれ?」
との返事、知らないんですね。

 

そういえば、重箱だってせいぜいお節料理の時くらいしか見かけません。
湯桶はおろか、重箱も死語になりつつあるのでしょうか・・・。

そうなると、重箱読みも粗品読みくらいにした方が良いかもですね。


熟字訓

重箱読みでも湯桶読みでもない読み方があります。

  • 海苔(のり)
  • 明後日(あさって)
  • 如月(きさらぎ)
  • 師走(しわす、しはす
  • 従兄弟(いとこ)
  • 梅雨(つゆ)
  • 雪崩(なだれ)
  • 無花果(いちじく)

これらは、漢字の単位ではなく塾字の単位で訓読みをあてたもので、漢字単位に分解しても塾字訓の要素はなく、その読み方を分けることが出来ないものが多くなります。

「無花果」なんてぱっと見ると「いちじく」より先に「むかか」と頭に浮かびます。

当て字

当て字とは、漢字の持つ本来の意味には関係なく、音や訓の読みだけを当てはめる表記法です。

  • 出鱈目(でたらめ)
  • 珈琲(コーヒー)
  • 野暮(やぼ)
  • 伊太利亜(イタリア)
  • 亜米利加(アメリカ)

外国の国名は、漢字の持つ本来の意味と関連付けることができるはずもありません。従ってそもそも漢字で表記することに無理があるのでしょうね。そこでカタカナを使って表現するってすばらしいですね。

 

こうやって眺めてみると日本語の奥深さをあらためて感じることができました。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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