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レプリカズ
- Replicas(2018 アメリカ)
- 監督:ジェフリー・ナックマノフ
- 脚本:チャド・セント・ジョン
- 原案:スティーヴン・ハメル
- 製作:スティーヴン・ハメル、キアヌ・リーブス、ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、ルイス・リーフクール、マーク・ガオ
脳神経学者のウィリアム(キアヌ・リーブス)は、バイオナイン産業の実験研究所に勤め、死者の脳から記憶をスキャンし、ロボットにインプリント(移植)する研究をしている。
研究は失敗続きで追い詰められたウィリアムは交通事故で家族(妻と3人の子ども)を失うが、クローン技術と記憶のインプリントで家族を蘇らせようとする。
家族をクローンで再生し、それは複製なのでレプリカ(複製)の複数形で「レプリカズ」なんだね。
しかし、ストーリーがあまりにも雑すぎて、開始4分後には、がっかりさせられる。
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冒頭
研究所にドナーが到着、ケリー軍曹の死体だ。
ウィリアム(キアヌ・リーブス)「彼は死んだ。
だが神経情報は入手可能だ。
彼からそれを取り出し、合成脳にインプリント
人間の心を複製する。」
神経情報と脳と心はイコールってことですか?
このあと陳腐な場面が続く、SF的にしたかったんだろうね。
- マッピング起動
- 最適位置調整
- 目標補足完了
- 神経探針準備
- 神経情報抽出中
これらはセリフとして流れる。
子供向けのヒーローがわざわざ「変身!」と口にしつつ変身するのと同じレベルだ。
そして死体の目に突き刺した探針から神経情報を抜き出し、大きな弁当箱サイズのケースに入れていく。神経情報ってのはドロドロのお粥みたいなもので、一定の温度で保存する必要があるんだろうか?
開始4分、第一のがっかり
ヘッドギアをつけたウィリアム(キアヌ・リーブス)がヘッドギアのスクリーンの前で手をふると、空間に様々な画像が投影され、それに向かって操作を始める。
昔(10年くらい前?)似たようなシーンを見た記憶が・・・。空間で激しくキーボード入力していたのはキアヌ・リーブスではなかったっけ。そんな画面で近未来を感じさせようってまだやってるの、とがっかりする。
開始6分、第二のがっかり
「インプリント完了」これを言うためだけにいたとしか思えない黒人スタッフ
受けてウィリアム(キアヌ・リーブス)「マーガレット、起動しろ(ロボットの起動らしい)」
眼鏡の女性スタッフが2~3歩歩いてスイッチを入れる。これもスイッチを入れるだけのスタッフなんだろう。キアヌ、スイッチくらい自分で押せよ・・・とがっかりする。
ウィリアムがロボットに話しかける。
「ケリー軍曹」
ロボット(ケリー軍曹の意識)が手を動かし始めるが、自分の肉体を認識できないケリー軍曹の意識(ロボット)は、パニックになる。
「私は誰だ?」と言いつつ、ケリー軍曹の意識(ロボット)は自分の(ロボットの)顔面を破壊し、パニックが続く。
ウィリアム「切れ、失敗だ」
眼鏡の女性スタッフ、マーガレットが、手に持っていたタブレットを操作するが止められない。
「制御不能よ」
起動するときには、歩いてスイッチ入れにいったよね。なんで今は手に持ってるの?最初から持ってりゃいいんじゃないの?
開始7分45秒、第三のがっかり
周りのスタッフは暴れるロボット(ケリー軍曹の意識)を止められずにパニックになる。するとウィリアムは、ロボットの背後にまわり電源ケーブルを引っこ抜く。やっぱり、人に言わんでも一人で全部できるじゃねぇかとがっかりする。
もうね、ここまでで十分がっかりしてあとを見る気にもなれない。これから先は「なんでやねん?」とツッコミしか出ないだろう、と思いましたがこの記事のために一応最後まで見ました。
ウィリアムと家族のレクレーション
人間の意識をロボットにインプリントする、研究は失敗続きで研究所の上司ジョーンズから「早晩研究は中止」と追い込まれるウィリアム(キアヌ・リーブス)、だがそんなことおかまいなしにのんびりと家族サービスに出かける。
ウィリアムの運転で・・・なんで自動運転にしなかった?近未来とSF的なものにしたいなら、自動運転で、しかもドローンによる移動が良かっただろうに、と思っただが、後半で悪役になった上司ジョーンズとその部下たちとカーチェイスするので、自動運転では都合が悪かったのだろうか。笑
家族の死
そうして運転を誤ったウィリアム(キアヌ・リーブス)は家族4人を即死させ、自分は無傷。違和感だけを残す。
ウィリアム不在で家族がテロに巻き込まれる、とかにすれば、リアルになるし、テロには屈しないって意識も表明できるし、キアヌ一人無傷でも違和感ないのにね。考えの足りない製作者(監督?脚本家?)ばっかりなんだろう。
クローンポッドが不足
クローン化するためのポッドがひとつ不足、4人のうちの誰を諦める?と悩むウィリアム。
紙に家族の名前を書いて、エド(ウィリアムの研究のスタッフ)に引かせようと(選ばせようと)する。なんでこんな場面が要るの?突然家族を失ったウィリアムの苦しみなんか、これでは微塵(みじん)も伝わらんのだけど。
クローンの完成時期
家族のクローン(レプリカズ)をつくり始めるウィリアムとエド。またここで陳腐なセリフが並ぶ。
- 数値に注意しろ、数値が全てだ
- ポッドにDNAを植え付けた、常に観察を
- 化学合成の均衡が乱れたらクローンは死ぬ
- 2度目はないぞ
繰り返しになるが、小さい子どもは、「変身!」と叫んで変身することでリアルに感じて楽しいんだろう。でも小学校高学年にもなったらそんなことしないよね。
このあとクローンの完成時期が問題になる。
ウィリアム「クローンは同時に完成するよな?」
エド「そこが最大の難題だ」
ウィリアム「できるよな」
エド「少しだけ補正すれば良い」
言いつつ、ノートに数式を一つ書く
エド「ああ、できるよ」
なんでレプリカズの完成が同時じゃなきゃいかんのか、さっぱりわからん。そうしてエドは座り込んでノートに数式を書く。たった一つだけの数式を。
たったひとつの数式で解決するのならどこが「難題」だったんだろ。
同時ってことでは、途中に種明かしっぽいことが出てくる。同時でないとクローン再生した個体が他の家族の存在に疑問を抱く・・・ってことのようだが、それにしてはポッドが足りなくて諦めたゾーイって女の子を映画の最終でクローン再生するんだけどね。
こんなに首尾一貫しないストーリーも珍しいんじゃないだろうか。
補助発電機
クローンによるレプリカズ(家族)再生のシーンは続く。
エド「補助発電機は?停電に備える」
ウィリアム「発電機はない」
エド「まずいな」
ウィリアム「どういうことだ?」
エド「ポッドの電源は不可欠だ。7秒の切断ですべての数値バランスが崩れる。」
そんなにバタバタ停電すんのか?20世紀の初めの設定じゃないだろ。それに「数値バランスが崩れる」じゃなくてクローン失敗とか明確にしないと観客に危機感が伝わらん。
そもそも、そんなこと(電源切れるとヤバい)も知らんかったの?キアヌじゃなくて研究者のウィリアム。
まとめ
キアヌ・リーブスのレプリカズを見てがっかりの連続だったので、ツッコミ部分をまとめてみた。もともと好きな俳優でないのでいいんだけど、製作者はもっとリアルな作品づくりに取り組んでほしいもんだ。
レプリカズは、こんなグダグダのストーリーで、これ以外にも「おかしいだろ」って部分満載!面倒なのでこれくらいにするが全部取り上げると、この記事の3~4倍の量になるんじゃないだろうか。
他の人のブログで「前半はSFとして楽しめるが後半崩壊」としていたが、私には無理、開始4分で呆れ始め、7分45秒で力尽きた。
お疲れさまでした⇒自分(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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