カンブリア宮殿「幼児から高齢者まで」V字回復学研、宮原社長の手腕

TV番組

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3月19日放送、カンブリア宮殿【幼児から高齢者までを徹底サポート】

番組内容

♪「まだかな、まだかな~学研のおばちゃんまだかな~」のCMで知られ、かつて子供たちに圧倒的な人気を博したのが、学研の月刊誌の教材「学習」と「科学」。学研は最盛期には、「学習」「科学」を中心に年間1000億円を稼ぎ出していたが、少子化と出版不況の影響などで2009年に「学習」と「科学」を休刊すると売り上げがガタ落ちし、経営危機に陥る。

その休刊から10年経った今、学研は売上高1400億円にV字回復、10期連続増収を達成していた。その立役者が現社長の宮原博昭だ。これまでの教育出版の一本足打法だった事業を見直し、学習塾の全国展開や、高齢者向けの介護施設の運営や医療福祉事業にまで進出し、奇跡の復活を果たした、宮原の改革手腕に迫る!

 

この記事は、学研ホールディングスの業績V字回復を成し遂げた、宮原博昭社長のプロフィールと業績回復への戦略、思想を解説しました。

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宮原博昭(みやはらひろあき)

  • 1959年7月8日生まれ
  • 広島県呉市
  • 防衛大学校卒
  • 西本貿易入社(1983年)
  • 学習研究社入社(1986年)

小学生の頃、167cmの身長があり、バリバリの体育会系でスポーツも得意だったそうです。

それで、将来はその道(スポーツ)で食っていくつもりだったようですが、中学で4cmしか伸びず、あきらめたそうです。

小学生で将来まで考えていたとは早熟だったのですね。

 

ちなみに学研は、学習研究社として1946年に設立しますが、2009年に株式会社学研ホールディングスと社名変更しました。

 

防衛大学へ

宮原博昭氏は、防衛大学校に入学しますが、さすが防衛大です。

  • 朝6時に起床
  • 上半身裸で乾布摩擦
  • 掃除
  • 食事
  • 勉強
  • 10時消灯なのでその後はトイレで勉強

体育会系の性格がマッチしたんでしょうね。

 

貿易会社→学研

防衛大学校を卒業した宮原博昭氏は、西本貿易に入社します。

西本貿易では、日本食の輸出等をやっていて面白かったが、少し物足りない、形の残ることをやりたい、と思い、学研(学習研究社)に転職したそうです。

転職までが3年なので、結構短いと思うのですが、「石の上にも三年」ってことで早くから転職を考えていたのかも知れません。

何をやりたいかと言うと、医療方面か教育の2方向で考えていましたが、教育を選択した頃、学研の募集があり、ちょど良いタイミングだったそうです。

入社後の学研では、新規事業で算数国語教室の立ち上げに尽力します。学研の名がないため、知名度が低く、「学研がやっています」と説明しながら広げていったそうです。

 

阪神淡路大震災に出会う

宮原氏は、学研入社当初、正社員ではなく勤務地限定職という、転勤もない代わりにマネジメント職にも行けないと言う立場でした。

ところが、神戸支社在籍時、1995年の阪神淡路大震災に遭遇します。

その時、決裁権を持たないため、義援金を出すことも決定できず、決裁権を持つ役職に付きたいと考えます。

とりあえず、支社長か部長になりたいと思って、それから出世街道を驀進したそうですが、相当な実力だったのでしょうね。防衛大学で学んだと言っても、地頭もかなり良いと言う印象ですね。

ちなみに、阪神淡路大震災の被災者の子供たちには、授業料無料などの措置をとったそうです。

 

逡巡の罪

逡巡の罪とは「やって失敗したより、ためらって何もせずに失敗を招いたの方が重い」・・・と言うことらしいです。

始めて聞いた言葉ですが、重いですね。確かに会社勤めなどしていると、「手を出して失敗して責任を問われるくらいなら、見て見ぬ振り」と考える場面もあります。

 

やらなかった責任を取らせることは、企業にはないと思います。見て見ぬ振りをしていても、周囲に悟られそうになったら、態度を変えれば良いだけのことですしね。

宮原社長によると、「このやらなかった責任を取らせることが軍人にはある」とのことだそうで、防衛大学校の教えが身にしみておられるようです。

この逡巡の罪を許しておくと、企業が官僚化してしまう、だからこれを絶対しない主義で、社員にも言い聞かせるそうです。

 

「今の時代、100%成功する」なんてない、だからリスクを恐れて、避けて通るのではなく、リスクを見極めて勝たなければならない、と言います。

 

教育の今後

日本は、医療と教育の国際化が遅れていた、医療はすでに国際化したが、教育にもそのチャンスが来たと宮原社長は言います。教育は国家の礎だから、手を抜くことはできないとの信念だそうです。

 

事業展開

前項の教育への信念と企業の業績とは、マッチしません。なぜなら企業は、単年度ごとに数字を残さなければいけませんが、教育は、5年~10年のスパンでやっと結果が出るものだからです。

企業家として利益中心になってしまうと、効率重視になり、弱者を切り捨ててしまう、中長期的国家の礎は、教育なので、教育の根本を大事にしながら、数字も出していきたいのだそうです。

 

防衛大学校の教育と言うのは凄いですね。国家観を強固に持って、なおかつ企業利益との両立を図る宮原社長の言葉には説得力があります。

 

現在、少子高齢化が言われて、教育分野は厳しいかのように思いますが、学研ホールディングスは、学齢にこだわらない戦略だそうです。

具体的には、高齢者向けの施設を利用して、学びたい高齢者へのサービス展開をしています。このサービスの対象は、施設の高齢者だけでなく、近隣の高齢者にも広げているそうです。

他にもマレーシアに日本の高齢者介護のサービスを輸出するなどもしているそうです。アイディアは無限にあるってことなんでしょう。

 

こうして、子供から高齢者までサービスの対象にすることで、学研ホールディングスは「人生に寄り添い続ける会社」となるのだそうです。

 

社内環境

  • クリエイティブチャレンジ(社内標語)
  • 知る・挑む・創る(上記、クリエイティブチャレンジの三要素)
  • ジュニアボード制度
  • G1グランプリ

クリエイティブチャレンジ

クリエイティブチャレンジの三要素「知る・挑む・創る」と紹介しました。

この3つは、「知る・創る・挑む」ではダメで、「高い目標を掲げる、迅速なリサーチをする、そして挑んでから作り上げる」となるのだそうです。逡巡の罪の思想を強く反映していますね。

 

ジュニアボード制度

ジュニアボードは、(Junior Board)で、「若い委員会」くらいの意味です。学研ホールディングスでは、この委員会を作り、テーマをあたえ、仮想経営をやってもらい、優勝すると次のステップに行けるそうです。

学研ホールディングスの中堅社員の経営意識を育成するために、役員会同様の議論をするのだそうです。

 

先に書きました「マレーシアに日本の高齢者介護のサービスを輸出」もこのジュニアボードから生まれたアイディアだそうで、素晴らしいシステムです。

G1グランプリ

「G」は学研のイニシャルで、G1グランプリは新規事業育成プログラムです。

新入社員でも新規事業を提案できる制度で、発想の芽をつまないよう、A4の紙1枚程度でも応募できるようにして、すでに新規事業が数社立ち上がっているそうです。

 

学研ホールディングスは、ジュニアボードやG1グランプリなどの仕組みで、次々とアイディアを出し、新規事業を創造しグループ会社を増やしていく・・・、企業としても理想的ですし、社員にも大きな夢を持てる素晴らしい会社だと思います。

 

まとめ

3月19日放送、カンブリア宮殿【幼児から高齢者までを徹底サポート】から学研ホールディングスの宮原博昭社長の人柄・思想・業績回復のための仕組みなどなど説明しました。

個人的感想を言うと、若ければぜひ挑戦してみたい企業だと思いました。残念です!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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